新婚のわだかまり~夫婦別姓について考える~

結婚して苗字が変わりました。

旧姓はとても気に入っていましたが、主人の苗字も素敵で、結婚すれば苗字が変わるのはあたりまえだという意識から籍を入れるまでは何の不満もありませんでした。

でも名前が変わってから寂しいです。

自分が全然違う自分になってしまった気がします。

 

目次

よく褒められた旧姓

苗字と名前の雰囲気が合っていたのか、「素敵な名前だね」「芸能人みたいな名前だね」と言ってもらうことが時々ありました。

(字面に限ったことですが、そう言われると嬉しかったし、会話のきっかけにもなりました)

 

職場では旧姓を使いたい

当時の職場で上司に結婚の報告をしたところ、次の日私に何の確認もせずいきなり部内の全体メールで新姓を使われてしまいました。

私の苗字がAからZに変わったとすると、「Aさん お疲れ様です」→「Zさん お疲れ様です」になりました。

周りの人たちは「Zさんて誰ですか?」とメールの送信者に聞いていました。

まだメールアドレスも名刺も旧姓のままなのに。結婚することを話していない社員さんだっているのに。

職場で旧姓を使うか新姓に変えるかは本人の自由のはずです。何の断りもなく新姓に切り替えるのは無神経です。

 

友だちからの呼ばれ方も変わった

私は友だちに苗字からとったニックネームで呼ばれることが多く、それが普通の名前のような響きだったので、苗字も自分の下の名前であるように感じていました。

旧姓のとき読むと4文字の苗字で、その内の3文字がそのままニックネームでした。

結婚しても4文字の苗字だったので、新姓の3文字がニックネームになりました。

旧姓のときは女の子の名前にありそうな響きになるのですが、新姓で同じようにすると嫌味がかった変なニックネームになります。

友だちに結婚を報告して、「苗字が変わるならなんて呼べばいいかな~?」って友だちが話してるときに、
「じゃあ、○○じゃない?笑笑」みたいにからかわれました。

こんなことになったのは一つのグループだけですが。

最初は仲のいいグループによくあるいじりだと思って笑っていましたが、いい気分ではないです。

友だちにはそう呼んでほしくないことを伝えました。呼び方は戻してくれました。一応。

 

女性が姓を変えるのが当たり前になっている

結婚するとき、「苗字はどっちの苗字にするの?」とか「苗字は一緒にするの?別々にするの?」とか周りから一度も聞かれなかったです。

私も主人に合わせようと思っていました。

私も、家族も、友人も、職場の人も、結婚したら女性は苗字を男性に揃えることが当たり前だと思っていました。

 

保険証・免許証・クレジットカード。全ての名前が変わってく

結婚後、少しずつ身分証明書の名前を変える手続きをしました。

銀行口座の名前を変えに行ったとき、手続き後戻ってきた通帳は記載されていた旧姓に素っ気なく黒マジックで二重線を引かれ、新姓が上に書かれていました。

自分の名前に二重線。傷つきます。

慣れ親しんだ昔の名前がまたなくなってしまった。私がこの名前であった証拠がまたなくなってしまった・・

苗字くらい、と思われるでしょうか?

 

苗字が変わることは想像以上に大ダメージ

例えばですが、結婚して「森下さつき」が「渡辺さつき」になる。

それは私の中で、結婚して「森下さつき」が「森下智代」になる、と同じです。
自分の名前が変わってしまうんです。

苗字でも下の名前でも同じです。

結婚して好きな人と同じ苗字なることは
決して幸せの象徴ではありません。

 

せめてもの抵抗

  • ホットペッパービューティーは旧姓のまま使ってます
  • 旧姓のクレジットカードを一枚残してます
  • パスポートは期限が来るまで変えません
  • クラウドソーシングでは旧姓を使ってます
  • インスタも旧姓のまま使ってます

 

籍を入れて1年後

結婚後に転職した会社では新姓を使っています。呼ばれることには慣れましたが、心の中ではまだ慣れません。

メールを書いていると指が覚えていてつい旧姓を打ちそうになります。

旧姓と同じ苗字の人がいると、その人のことがうらやましくなります。

 

夫婦別姓を選べるように

私は選択肢がないことが悔しいんです。

名前を変えることは自分の一部を捨ててしまうことです。「結婚とはそういうもの」という考え方を変えるべきです。

夫婦同姓か、夫婦別姓か選べるようになることを切に願います。

私は選択的夫婦別姓制度の導入に賛成です。

 

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